【出版会新刊】『地球の音楽』山口裕之 橋本雄一 編(4/5発売)
2022.04.11
東京外国語大学出版会より、『地球の音楽』が2022年4月5日に刊行されました。東京外国語大学の世界各地?各ジャンルの専門家?研究者たち50名が、それぞれの場所に固有の音楽の姿を写真と文章で紡ぐ。世界の音楽エッセイを一冊にまとめた珠玉のエッセイ集です。
【ジャンル】音楽?文化
【版?頁】A5判?並製?292頁
【本 体】1800円+税
【ISBN】978-4-904575-97-0 C0095
【出版年月】2022年4月5日発売
本の内容
地球上のさまざまな場所で、その土地に固有の音楽が鳴っている
東京外国語大学の世界各地?各ジャンルの 50名の専門家?研究者らが奏でる珠玉の音楽エッセイ集。
音楽は音楽は、その場所で個別に奏でられ、地球上で大気が流れていくように移動し、ほかの音楽と混じり合い、それぞれの場所で異なる音楽が鳴りわたりながら、地球全体が壮大な音楽を響かせている――。東京外国語大学の研究者たちが、それぞれの場所に固有の音楽の姿を、写真と文章で紡ぐ。世界の音楽エッセイを一冊に!
目次
prologue 橋本雄一
Ⅰ 東南アジア?オセアニア
インドネシア 世界につながったガムランの響き 青山 亨
フィリピン フィリピン音楽の変遷 山本恭裕
べトナム いにしえから現代へ 野平宗弘
カンボジア 革命の歌 カエプ?ソクンティアロアト(構成?翻訳:上田広美)
ラオス ケーンの響きに導かれて 菊池陽子
マレーシア 多民族社会の芸能と音楽 戸加里康子
タイ その存在は音楽に救われている「忘れられそうな他者」
コースィット?ティップティエンポン
ミャンマー 幾重にも織り込まれた歴史 土佐桂子
オーストラリア 過去と未来を結ぶ音楽 山内由理子
メラネシア ファスの伝統音楽とポップス 栗田博之
ポリネシア ダンスとともにある音楽 山本真鳥
ミクロネシア 身体を楽器にする 紺屋あかり
コラム ワールドミュージックと東南アジア 平田晶子
Ⅱ 東アジア
中国 ハルビンのストリートと大河に声を
――中国人ハーモニカの“声音”が響く 橋本雄一
モンゴル 現代に甦る草原の調べ 山田洋平?髙橋 梢
日本 日本の門付け芸?放浪芸 友常勉
朝鮮半島/韓国 アリランからK-POPまで 金 富子
台湾 ダイバーシティからコラージュ音楽へ 谷口龍子
コラム 香港カントポップの歴史と現在
――鏡としてのポピュラー音楽 小栗宏太
Ⅲ 南アジア?中央アジア?西アジア?アフリカ
ベンガル 歌こそすべて 丹羽京子
インド 寂静という音楽
――古典に聴く 水野善文
パキスタン 南アジアとイスラームの文化的融合 萩田 博
ウズベキスタン ブハラ?ユダヤ人の音楽文化 島田志津夫
イラン 自由を希求する音楽 佐々木あや乃
トルコ 境域を超えて広がる音楽 林佳世子
エジプト コプト正教会の典礼音楽 三代川寛子
セネガル?コンゴ アフリカ音楽によせて 真島一郎
ボツワナ カラハリ狩猟採集民グイ人の歌 松平勇二?中川裕
コラム イスラムのなかの音楽 八木久美子
Ⅳ 東ヨーロッパ?中央ヨーロッパ
ロシア ソ連時代の吟遊詩人――詩と音楽の出会い 沼野恭子
ウクライナ 音が弾んではしゃぎ出す
――ウクライナの音楽文化 前田和泉
チェコ 「ヴルタヴァ」の聴き方 篠原琢
ポーランド ロック歌詞と検閲 森田耕司
ルーマニア 大自然と文化の交差が生んだ音楽 曽我大介
オーストリア 多様な民族の文化が織り上げたウィーン?オーストリアの音楽 曽我大介
ドイツ 「ドイツ音楽」の呪縛? 山口裕之?西岡あかね
コラム ユダヤ音楽――多様な音楽文化の交差点 丸山空大
Ⅴ 西ヨーロッパ?南ヨーロッパ
イギリス グローバルとローカルの音楽 フィリップ?シートン
フランス ルグランは「雨傘」と「はなればなれに」なっても 荒原邦博
イタリア 様々な地域から聞こえるラップの響き 小久保真理江
スペイン フラメンコは変化し続ける 川上茂信
ポルトガル どこまでも過去に向かう現在 黒澤直俊
コラム ビートルズとデニムジーンズ 福嶋伸洋
Ⅵ 南北アメリカ
ブラジル “ブラジル音楽”の黎明
――ヨーロッパとブラジルの狭間で 武田千香
キューバ 文学から聞こえてくるソン 久野量一
カリブ海地域 マルティニックから谺するカオスの音声
──ジャック?クルシルへの手紙 今福龍太
アメリカ合衆国 ジャズ編 「ジャズ」の現在
――映像資料と文献を通して 加藤雄二
アメリカ合衆国 ロック編 ロックの歴史
またはパンデミックしたウィルスについての記憶 沖内辰郎
コラム 地球の音楽 音楽の源には吟遊詩人たちがいる 今福龍太
epilogue 山口裕之