◆講演者:村津 蘭 氏(東京外国語大学 アジア?アフリカ言語文化研究所 / 助教)
◆演題:「合評会:村津蘭 著『ギニア湾の悪魔ーキリスト教系新宗教をめぐる情動と憑依の民族誌』(世界思想社、2023年)」
◆要旨:本セミナーでは、当センターの村津蘭氏が、2023年1月に発表した単著『ギニア湾の悪魔ーキリスト教系新宗教をめぐる情動と憑依の民族誌』について紹介し、二人のフィールドの異なるコメンテーターを迎え、参加者とともに議論する。
本書は、西アフリカのベナン共和国をフィールドとしつつ、1980年代以降アフリカ全体で急速に成長するペンテコステ?カリスマ系教会の潮流を視野に入れながら教会の興隆理由を論じたものである。社会?経済的変動との関係から論じられる傾向のあるキリスト教の運動を、実践に根差しながら身体?情動?感覚という観点から分析した点に特徴がある。
それにより、現代アフリカで興隆するキリスト教系宗教が強調する「悪魔との闘い」が、いかにしてリアリティを獲得し、人々の生活を変容しているかを実践と地域的文脈から明らかにしている。また本書は、従来の学問的記述では喚起することの困難な情動や経験を読者にもたらすことを企図した民族誌ともなっている。
◆コメンテーター:
浜本 満 氏(九州大学大学院人間環境学研究院 / 名誉教授)
西井 凉子 氏(東京外国語大学 アジア?アフリカ言語文化研究所 / 教授)
◆日時:2023年11月1日(水) 17:40~19:10(日本標準時)/ 8:40~10:10(グリニッジ標準時)
◆場所:対面(東京外国語大学 研究講義棟1階 104教室:府中キャンパス?アクセス)
& オンライン(zoomミーティング)
◆使用言語:日本語
◆参加費:無料 ※事前申込必須:http://bit.ly/3FCvlDnにて申込をお願いします。
定員:対面30名 ? オンライン300名
申し込み〆切:2023年10月31日(火)※ 定員に達し次第締め切らせていただきます。※ Zoom情報はセミナー当日午前中までに登録メールアドレス宛てにお送りします。
◆共催:日本アフリカ学会関東支部
【報告】
第83回ASCセミナーは、ハイブリッド方式で実施し、70名(対面20名、オンライン50名)が参加しました。
著者である村津氏から著書『ギニア湾の悪魔ーキリスト教系新宗教をめぐる情動と憑依の民族誌』(世界思想社、2023年)の紹介をいただき、その後、コメンテーターの先生方お二人からそれぞれコメントをたくさんいただきました。