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「下位春吉と2種のナポリの文芸誌」 土肥 秀行
"Shimoi Harukichi e due riviste napoletane" DOI Hideyuki
和文要旨
戦前の日本でイタリア紹介の第一人者として有名であった下位春吉(しもいはるきち、1883-1954)は、高師の英語科で上田敏に学びダンテに魅了され、東京外国語大学の夜学でイタリア語を学んだ。卒業後の1915年にナポリに渡り王立東洋学院の日本語教師となる。
同地の文学サークルの中心にいたゲラルド?マローネと知り合い、主宰する文芸誌「ラ?ディアーナ」に誘われる。二人で与謝野晶子や前田翠渓ら「明星」の歌人を訳し寄稿する。1917年にはアンソロジー『日本の詩篇』を連名で監修し出版する。
同じく「ラ?ディアーナ」の同人であったジュゼッペ?ウンガレッティへの日本の「短い」詩の影響は少なくないと考えられる。1920年には下位自ら文芸誌「サクラ」を立ち上げ、翌年までに5号を出す。同誌は、日本文化の啓蒙のため、同時代の文学作品の翻訳だけでなく、團伊能による日本美術紹介を連載するなど、イタリアにおける日本研究に先鞭をつけた。
詳しくはイタリア語本文(PDF)をご覧ください。
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