国費学部留学生予備教育
国費学部留学生予備教育とは
日本の国立大学に入学予定の国費留学生に、1年間の集中予備教育をおこなっており、2020年からは文科系の学生を受け入れています。このコースの目標は、日本の大学での勉学に必須である十分な日本語力を身につけること、また、それぞれの専攻に応じて、人文?社会科学の基礎的な学力をつけることです。
毎年、世界各国から集まった約60名の留学生がこのコースで日本語をはじめ、文科系の基礎科目および文科系の専門科目を学んでいます。
来日前に日本語の学習経験がまったくなかった学生たちも、1年後には小論文やスピーチなどの表現力を身につけてコースを修了し、各地の国立大学へ進学していきます。
国費学部留学生制度の特徴
国費外国人留学生とは、日本の国費によって日本の大学等において学習、研究を行う留学生です。大学の学部に学生として在学するもの及びこれに先立つ日本語教育を受ける者を「国費学部留学生」とし、その留学期間を1年の日本語教育期間を含め5年間(医学または歯学を履修する者にあっては7年以内)と定めています。応募の段階で、留学開始年度の4月1日現在で満17歳以上22歳以下、「学校教育における12年間の課程」または「高等学校に対応する学校の課程」の修了者で、心身ともに健康な者となっています。最大の特徴は、留学の必要条件である日本語能力を前提としないことで、日本語を学習し、かつ、日本語で大学教育を受けようとする強い意志のある者を対象としていることです。
当センターでは、予備教育課程にある国費学部留学生を「国費学部進学留学生」と呼び、来日初年度の1年間の集中日本語教育を行うことを主な目的としています。
1年コースの特徴
1年コースの教育目標は、国費留学生が日本の大学での勉学に必要となる日本語能力を十分に習得すること、また、それぞれの専攻に応じて、人文?社会科学の基礎的な学力をつけることになっています。そのために、日常生活で必要な日本語能力を身につけることはもちろんのこと、学部進学後に必須となるアカデミックスキルの獲得が期待されています。具体的には教科書や専門書が読める読解力、レポートや論文が書ける作文力、また、学生どうしの会話だけでなく、講義、あるいは授業等における学生の発表が理解できる聴解力、そして、授業中に自ら質疑応答ができ、研究の成果などを発表できる口頭表現力を伸ばすことに力を注いでいます。
教育内容は以下の通りです。
科目 | 内容 | |
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日本語 | JLC TUFS開発の『初級日本語』『中級日本語』『上級日本語』を使用し、集中的な日本語教育をおこなっています。 (→教材) | |
基礎科目 | 学生は、各自の専攻分野に必要な基礎科目を学びます。 | 【文科系】 日本史、公民、文科系数学、日本地理、日本事情 |
共通科目 | 多文化コミュニケーション |
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その他 | 英語力の不足する学生には英語の授業があります |
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1年コースの日本語教育の特徴
各学期における日本語教育のカリキュラムは、以下のような「JLC日本語スタンダーズ」を参照して作成されています。
JLC日本語スタンダーズ
「読む」のゴール:「専門書が読める」「資料が読める」
初級前半 | 初級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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中級前半 | 中級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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「書く」のゴール:「レポートが書ける」「小論文が書ける」「研究計画が書ける」
初級前半 | 初級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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中級前半 | 中級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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「聞く(独話)」のゴール:「講義?口頭発表が聞いてわかる」
初級前半 | 初級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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中級前半 | 中級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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「話す(独話)」のゴール:「意見を述べたり、説明、解説ができる」「発表ができる」
初級前半 | 初級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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中級前半 | 中級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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「聞く?話す」のゴール:「質疑応答ができる」「ディスカッションができる」
初級前半 | 初級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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中級前半 | 中級後半 | |
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行動目標 |
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スキル |
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