2010年8月 月次レポート(山﨑美保 インドネシア)
ITP-AA派遣月末報告書(8月)
博士後期課程国際社会専攻 山﨑美保
今回の派遣では、来年の派遣に関するガジャ?マダ大学での手続きと、研究機関(主にガジャ?マダ大学)での史料収集が中心である。ガジャ?マダ大学での手続きに関しては、大学の国際関係事務(Kantor Urusan Internasional)において必要書類の提出を完了し、現在ジャカルタ当局の許可を待っているところである。また、来年の派遣中の指導をお願いしているリブット氏、考古学専攻長とはすでに面会し、来年の考古学専攻での研究許可を得ている。
史料収集は主にガジャ?マダ大学の図書館を利用している。文学部図書館(Perpustakaan Fakultas Ilmu Budaya)、考古学専攻図書室(Ruang Jurusan Arkeologi)においてはすでに史料収集を行ったが、貸し出し中の史料も多くあり、再収集が必要である。またリブット氏にお願いし、氏が所有しているいくつかの論文のコピーを取らせて頂いた。
休日には遺跡、博物館などをまわり、研究に関する史料等を集めている。プランバナン寺院にある博物館には、いくつかの刻文が展示されている。
博物館の係員の話によると、展示されているものは一部の刻文であるが、他の刻文を見るには許可が必要とのことで今回は閲覧できなかった。刻文の他にも9-10世紀頃の硬貨や器、彫像などが展示されている。
[←Jragung刻文(9-10世紀:プランバナン考古博物館所蔵)]
いくつかのチャンディ(ヒンドゥー?ジャワ時代の宗教建築物)を訪れたが、そのうちのひとつ、チャンディ?ソジワン(Candi?Sajiwan:9世紀頃の建立)。プランバナン寺院群の周辺に位置する。地震で崩れてしまい、現在修復中。周辺には屋根部分などの石が置かれている状態である。現在でもチャンディの内部に入ることは可能である。
今後の予定としては、引き続き図書館での史料収集と、刻文の所蔵されている博物館、他のチャンディの調査を行う。