2012年12月 月次レポート(説田英香 ドイツ)
12 月レポート
説田英香
派遣先: フライブルク大学(ドイツ)
12月は博士論文の章立ておよび11月の国際セミナー準備のため一時中断となっていた史料分析を行った。博士論文では、1973?1985年ドイツ連邦共和国の外国人政策における「統合政策」と「帰国促進政策」の関係性を論じる。当論文が外国人政策の通史に落ち着いてしまわない為、そして何よりも両政策の関係性を前面に押し出す為に、時系列ではなく、キーワードに沿った章立てを第一案として提出した。ヘルベルト教授からは、人為的に議論の流れをテーマごとに引き裂く事によって、読みにくいだけでなく、書きにくい論文になってしまうとの批判を受けた。このアドバイスを受け、第二案として時系列に沿った章立てを仕上げた。先行研究との差異化を行う為、そして何よりもメリハリのある論文にする為に、1973?1979年までの時代を前史として取り扱い、1979年の「キューン覚書」にて活発化する「統合政策」の議論を始めとし、1980年代初頭から見られ始める外国人政策の厳格化路線および1983年の「帰国促進法」の制定過程及び施行を論文の中心として扱う予定である。12月の後半は、この章立てに沿い、引き続き史料分析およびこれまでの分析結果の整理を行った。
以上