谷口 龍子 TANIGUCHI Ryuko

- 役職
- 大学院国際日本学研究院 准教授
- 研究分野
- 言語学、語用論、日本語教育
私は語用論と談話分析を専門に研究しています。語用論とは言葉の「言外の意味」を研究する分野であり、談話分析とは、談話の中で言葉の送り手と受け手の間にどのような相互作用が起こるかを研究する分野です。
ある言葉を口にした時、そこには直接言葉としては表現されない、別の意図が含まれていることがあります。この「言外の意味」を理解しないかぎり、会話でうまくコミュニケーションすることは難しいでしょう。例えば、「すみません」という言葉は謝罪だけでなく、感謝や呼びかけ、断りや要求などさまざまな意図で使われます。電車の中では「そこをどいてください」という意味で使われますし、「すみません、でも」というように、反論のための前置きとして使われることもあります。
このように、同じ言葉でも、使われる場面や状況によって、送り手の意図や受け手の解釈は異なります。送り手の意図と受け手の解釈が、必ずしも一致するとはかぎりません。こうしたギャップの存在は、外国語を習得する際にも大きな障害となります。
例えば、留学生を悩ませる言葉の一つに、